タバコによる椎間板へのダメージ
ひざ痛クリニック情報
タバコによる椎間板へのダメージ
第30回 日本整形外科学会基礎学術集会から、興味深い題材を紹介しています。
本日、ご紹介するのは、この演題です。
題名 :受動喫煙ラット椎間板変性モデルにおける脱分化脂肪細胞(DFAT)静脈内投与の治療効果
発表者 :小山公行先生(日本大学)等
椎間板の変性は腰痛の原因になり得るものです。
加工をした脂肪細胞を静脈投与すると、椎間板の変性を抑制する効果があったというのが、この演題の概要になります。
脱分化脂肪細胞というのは、天井培養という特殊な培養方法で作る細胞で、幹細胞と同じぐらいの能力を持っているそうです。
その細胞を点滴のように血管内に入れることで、椎間板の変性を抑制できるとのことです。
この演題では、DFATの治療効果も然ることながら、ラットに受動喫煙させることで、椎間板の変性を起こすことができることに驚きました。
タバコが椎間板ヘルニアに悪影響を与えるといった話は以前からありましたが、受動喫煙をさせることで、椎間板を変性することができるということは衝撃的です。
修復を目指すだけでなく、発症させないことも、とても重要だと感じました。