銀座院スタッフ

我が国の再生医療事情(海外も少々)

我が国の再生医療事情(海外も少々)

銀座院スタッフ

我が国の再生医療事情(海外も少々)

我が国の再生医療事情(海外も少々)

わが国では今後の再生医療の実用化を促進する制度的枠組みとして、再生医療等安全確保法が2014年11月25日に施行されています。この法律は臨床研究と自由診療が対象となります。再生医療等のリスクに応じた3段階の提供基準と計画の届出の手続が義務つけられています。この法律施行後は「提供する再生医療等の詳細を記した書類」等を作成し(書類の厚さにして10cmぐらいあります)、再生医療等提供計画とともに、厚生労働省の認定を受けた認定再生医療等委員会での審議の後に発行される意見書を添えて、当該提供計画を担当する地方厚生局に提供しなければなりません。当院で認められたSVF治療はこれの第2種に相当(中リスク)します(ちなみに有名なiPS細胞やES細胞などは最高リスクの第1種になります)。

現在、国内における組織幹細胞を用いた臨床研究は2015年時点で100件以上行われています。SVFを用いた臨床研究等も世界で数多く実施されています。海外のデータでも当院と似たように推移しています。例えば変形性膝関節症患者1114名に対し投与前、投与後3・6・12ケ月目に痛み・鎮痛剤(1週辺り)・跛行・関節可動域・関節のこわばりのスコアの平均値を算出する有効性評価と副作用等の安全性の評価を行って、多くの患者さんが治療後3~12ケ月間、段階的に症状が改善していた、有害な重大事象や疾病等は認められなかった、と報告しています(Michalekら)。