第39回 日本 足の外科学会・学術集会
学会報告
第39回 日本 足の外科学会・学術集会
本日13日と明日14日の2日間、宮崎市で第39回 日本足の外科学会・学術集会が開催されます。
会場はシーガイアコンベンションセンターです。
日本足の外科学会は、足の病気に関する、日本で一番大きい学会です。
足の病気と言えばアキレス腱断裂や外反母趾などの有名なものから、変形性足関節症、Charcot関節症など、ややマイナーなものまで、実は幅広く病気を扱っています。
糖尿病から起こる、足のトラブルや爪のトラブル、スポーツに関連した足のトラブルも扱います。
今回は参加することが難しいのですが、抄録集の中で気になった演題をご紹介したいと思います。
●変形性足関節症の病因と治療-40年の経験から-
奈良県立医科大学 名誉教授 高倉義典先生
変形性足関節症は、足首の軟骨が減って、変形をした状態です。変形性膝関節症や変形性股関節症よりは名前を知らていないとは思いますが、決して患者さんの数が少ない病気ではありません。足首に痛みがあると、歩くことが困難になるため、日常生活のレベルが下がってしまいます。抄録では、原因と状態をしっかり把握することで、より治療結果が得られるので、しっかりと評価することが大切だと書いてありました。長年の経験を拝聴することのできる貴重な演題です。
●変形性足関節症に対する多血小板血漿(PRP)の投与による疼痛・機能改善効果
千葉大学医学部整形外科 府川泰輔先生 等
変形性足関節症は、手術以外の選択肢があまりない病気でした。保険でヒアルロン酸注射を行うことができないため、痛み止めや湿布で痛みを抑えて、いよいよ我慢できなければ手術を行うという経過が一般的でした。その変形性足関節症をPRPで治療を行ったという報告です。PRPを関節内に注入して1ヶ月の時点で、優位な症状の改善を認めているそうです。また、重篤な合併症もなかったとのことです。変形性膝関節症に対してPRPが有効だという報告は以前からありましたが、変形性足関節症については、初めての報告です。
どちらも実際に聞きたかったです。