軟骨治療あれこれ
軟骨治療あれこれ
こんにちは。
整形外科、服部です。
本日は軟骨の治療についてチラリとお話したいと思います。
軟骨組織は血管・神経組織を持たず少ない細胞成分と豊富な細胞外マトリックスより構成されています。
そのため一度損傷されると修復に必要な栄養が供給されにくく、細胞の損傷部位への移動も起こりにくいため、自然治癒が難しいのが実情です。
この軟骨損傷に対して次に挙げるような治療方法があります。
①骨髄刺激療法:軟骨下骨を削って出血させ、骨髄の細胞や液性因子を動員して軟骨修復を行う方法
損傷部が本来の硝子軟骨ではなく、線維軟骨で修復されるため長期的な面で問題が生じる。
②モザイクプラスティー:非荷重部の軟骨を骨ごと採取し損傷部に移植する方法
損傷が広範囲である場合には適応が難しい。
さて、今、注目が集まっている再生医療は皮膚、血管、心臓、神経、脳、骨、軟骨など様々なところで応用されつつあります。
膝関節の分野では骨・軟骨の再生が期待されるところです。
この分野では軟骨シートや幹細胞治療が一般の方にも大分知られるようになってきました。
また、軟骨の組織再生のための足場として、骨組織と同様にハイドロゲルにも注目が集まっています。
現在は生体材料と合成材料の複合体ハイドロゲルの開発が盛んになっているようで、今後いろいろと応用されそうです。
このように色々な方面で新しい治療が始まっており、楽しみではありますが
いったい何が一番良いのか。。。
一概には言えないので情報を収集し、状態にあった治療を提供できる環境になるのが一番いいことだと思っています。
当院としてもわかりやすく説明できるよう努力していきたいと思います。
本日も全国から患者様がいらしてくださっています。
北海道の地震から数日たちましたが、その後も北海道から4名の患者様が経過チェックに来てくださいました。
まだまだ、大変な状況の中ありがとうございます。
どうぞ、無理をなさいませんように。
そして、皆様の生活が一刻も早く元に戻ることを願っています。
最後までお読みくださりありがとうございます。
失礼いたします。服部