第30回　日本整形外科学会基礎学術集会から、興味深い題材を紹介しています。

本日、ご紹介するのは、この演題です。

題名　：iPS細胞は磁性化しても多能性を維持する

発表者　：古高慎司先生（広島大学）等

広島大学では、細胞を磁石に引き寄せられるように加工して、損傷した場所に効率よく集める方法を開発されています。

細胞を特定に場所に集めて、そこに留まらせるのは、とても難しいです。

細胞が磁石に引き寄せられるようになれば、外から磁石で細胞の動きをコントロールして、目的の場所に細胞を集めることが比較的容易になります。

そのような加工をしたiPS細胞の能力について検討をした研究です。

iPS細胞の能力の１つとして、色々な細胞に変わることができる能力があります。

多能性と呼ばれる能力です。

細胞を磁性化しても、その能力が失われることはなかったという内容の演題です。

細胞の安全性や効果を評価するためには、ちょっとした加工をした場合でも、１つ１つ確認をしていく必要があります。

実際に臨床で応用できるようにしていくための、重要な１歩だと思います。